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WinPythonにVSCode Portable版をインストールする

本ブログでは、WinPython環境を前提にした自作ツールを紹介しています。

今回は、Python開発ツールとして高い人気を誇る Visual Studio Code (以下、VSCode)のポータブル版を WinPython にインストールする手順をご紹介します。

多くの方にとって、VSCodeは通常インストール版を使用するのが一般的ですが、実はポータブル版も提供されています。このポータブル版は WinPythonとの親和性が高く、非常に便利です。この機会にぜひ活用してみてください!

VSCodeの使い方については「VSCodeの使い方とデバッグ方法について」の記事で簡単に説明していますので、併せてご確認ください。

目次

VSCode ポータブル版のインストール方法

ポータブル版とはいえ、実際のところVSCodeはZipファイル形式で提供されています。そのため、ダウンロード後は任意のフォルダに解凍するだけで利用可能です。

ただし、このままでは毎回、解凍したフォルダ内からVSCodeを直接起動する必要があります。利便性を高めるために、最後にショートカットを作成しておくことをおすすめします。このひと手間で、よりスムーズに作業を開始できます。

PCにインストールされた通常版のVSCodeには、新しいバージョンがリリースされると自動で検知し、最新バージョンへアップデートする機能があります。しかし、ポータブル版にはそのような自動アップデート機能がありません

ポータブル版を最新版に更新する場合は、VSCode公式サイトから最新バージョンのZipファイルをダウンロード後、現在使用中のフォルダと同じ場所に上書き解凍してください。

STEP
VSCodeをダウンロードする

下記の公式サイトからVSCodeのポータブル版(Zip)をダウンロードします。

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STEP
Zipファイルの解凍とフォルダ名の変更

ダウンロードしたZIPファイルをWinPythonをインストールしたフォルダ(WinPython環境)に解凍し、フォルダ名をVSCodeに変更します。

STEP
VSCodeフォルダ内に data フォルダを作成

解凍後のフォルダ名を VSCode に変更したら、その配下に新たに data フォルダを作成してください。
この data フォルダには、拡張機能や固有の各種設定情報が格納されるため、ポータブル版の動作において重要な役割を果たします。

なお、もしすでにPCに通常版のVSCodeがインストールされている場合、data フォルダを作成しないまま起動すると、既存のVSCodeの設定をそのまま利用しようとします。
従って、ポータブル版を完全に独立した設定で利用するためには、このフォルダの作成が必要です。

最後に、フォルダを準備したら Code.exe をダブルクリックして実行しましょう。

STEP
VSCodeを日本語化する

VSCodeの初期状態はすべて英語表記なので、日本語化の拡張機能をインストールして日本語化しましょう。

  ①クリック⇒②「日本語」と入力⇒③Installをクリック


インストールが完了すると次の画面になります。右下の「Change Language and Restart」をクリックするとVSCodeがリスタートし、日本語化されます。

STEP
Pythonで便利な拡張機能をインストールする

Pytyonプログラムの開発はデバッグで便利な拡張機能がいくつもありますが、今回は次の拡張機能をインストールします。
①をインストールすると②と③が自動でインストールされると思いますが、されない場合は個別に検索&インストールしてください。

  • Python
  • Pylance
  • PyDebugger
  • Python Indent
STEP
ショートカットの作成と配置

次の3つの手順を実施してください。

  • Code.exe のショートカット作成
    VSCodeフォルダ内にある Code.exe のショートカットを作成します。
  • ショートカットのコピーと名前変更
    作成したショートカットを WinPython環境のルートフォルダ(1つ上のフォルダ)にコピーし、分かりやすい名前(例:Code または VSCode)に変更してください。
  • 不要ファイルの削除
    WinPython環境のルートフォルダに元々存在する 「VSCode.exe」 は使用しないため、削除して構いません。

VSCodeの初期設定

VSCodeでPythonプログラムの開発を行うには、WinPython内にあるPythonインタープリタを指定する必要があります。

最初に「ファイル」⇒「新しいファイル」で空のPythonファイルを作成します。

画面右下に「インタープリタの選択」が表示されます。
これをクリックし、続けて「インタープリタパスを入力」⇒「検索」をクリックします。

WinPython環境のルートフォルダにある「python-3.12.3.amd64」フォルダを選択し、その中にある「Python.exe」を選択します。以上で初期設定は完了です。

VSCodeでは複数のPythonインタープリタを登録し、それぞれを用途に応じて使い分けることができます。
たとえばPython のバージョンごとに WinPython を用意し、それらをVSCodeに登録しておけば、異なるバージョンを共存させながら使い分けることが可能になります。

まとめ

VSCodeのZipファイルを公式サイトからダウンロードし、WinPython環境内に解凍するだけで、ポータブル版VSCodeを簡単に組み込むことができます。

VSCodeの設定情報や拡張機能は、VSCodeフォルダ直下に作成される data フォルダに格納されます。このため、別のWinPython環境へ移行する際も、data フォルダの内容を丸ごとコピーするだけで簡単に設定を引き継げます。

VSCodeは非常に人気があり、高機能かつ使いやすいPython開発環境として広く活用されています。この機会にぜひWinPython環境に組み込んで、その便利さを体感してみてください。

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